Lobotomy Corporation
ヤバい生物を安全に管理する管理シミュレーションゲーム。
月1でゲームを紹介するのか?というペースだが月1でそういう気分になるという事なのかも知れない。
今回は自分の大好きなRTS、【Lobotomy Corporation】の紹介である。
このゲームを分かりやすく説明するならば、増えていくSCP的なヤバい化け物たちを何の情報もない状態から安全な管理方法を模索して、出来るだけ安全に施設を管理・維持していくゲームであろう。
SCPが分からない方のためにこのゲームに登場する化け物、幻想体(アブノーマリティ)をいくつか紹介すると例えば「人間を魅了して履かせたあとどこからともなく斧を持ち出させて暴れまわらせる赤い靴」だの「知恵を求めて知恵が高い職員が作業すると即座に脱走して人の脳を吸い取って回る案山子」だの「職員を殺してその皮を被って喋ったり人に紛れて脱走したりする何か」といった意味分からん連中である。
▲何なのだろうなこいつは
このゲームの基本は、自分の駒となる「職員」に「アブノーマリティ」に対して4種類ある作業の中からどの作業をさせるのか指示を出す、これだけである。
▲作業指示UI 作業を選んだ後どの職員にやらせるかを選ぶ
作業は本能作業・洞察作業・愛着作業・抑圧作業の4種類。アブノーマリティによってどの作業を好むか、或いは嫌うかも異なる。
作業を実施するとアブノーマリティのランクに応じた回数の成功判定が行われる。アブノーマリティが好む作業であれば成功率が高く、逆に嫌う作業であれば成功率は低くなる。作業に成功するとアブノーマリティはエネルギーを吐き出すため、これを目当てに作業を行うわけである。
逆に作業に失敗すれば職員はダメージを受ける。アブノーマリティの攻撃方法も4種類あり、赤(物理ダメージ)白(精神ダメージ)黒(物理精神同時ダメージ)青(割合ダメージ)という具合に分かれている。
作業を成功させエネルギーをノルマ以上に貯めればその日はクリアとなり、終業が可能となる。たったこれだけのシンプルな構造だが、癖のあり過ぎるアブノーマリティ達や”試練”というランダムイベントなどの要素により一筋縄では行かなくなっているのだ。
アブノーマリティ達には作業の好みがあると言ったが、それ以外にも色々な特徴をそれぞれが持っている。その中には、「特定のステータス条件を満たす職員が作業をすると即死」「特定の作業をすると即死」「特定の条件を満たすと作業しなくても脱走」などといった物も存在する。増えていくアブノーマリティたちに対して次々と作業指示を出しつつそれらの特徴を考慮する必要があるのだ。
それならば、比較的安全な連中だけに作業指示を出せば良いのでは?と考える人も居るだろう。だが、システムがそうはさせてくれないのである。
作業を繰り返していると、アラートと共にいくつかのアブノーマリティの部屋に赤い枠とカウントダウンが付く事がある。これが「クリフォト暴走」である。
▲作業を強要する赤い枠
これが付いてしまったアブノーマリティは、カウントが0になる前に作業を行わないと凡そ悪い事が起こる。貯めたエネルギーのいくらかの没収と、そのアブノーマリティの特殊能力の発動である。最悪その時点で誰かが死ぬ。
また、クリフォト暴走の代わりに前述の”試練”が発生する場合もある。これは、アブノーマリティに似て非なる謎の化け物が施設内に発生し、職員に襲いかかってくるというものだ(何が発生するかは数種類でランダム)。試練にもランクが存在し、作業をすればする程危険度の高い試練が発生するようになっている。
これはアブノーマリティではないため鎮圧する事は義務ではなく、無視することも出来る。だが、作業のために移動している職員が襲われたり部屋に待機していた職員がボロボロにされたりする厄介な連中である。
だが、職員たちも脱走したアブノーマリティや試練に無抵抗にやられるだけではない。
職員たちはアブノーマリティから抽出したエネルギーから作り出した、「E.G.O.(Extermination of Geometrical Organ)」と呼ばれる武器・防具を装備することが出来る。この武装によって、危険なアブノーマリティ達にある程度対抗できるようになっていくのだ。
そもそも作業が出来ないとエネルギーも得られないから最初は手探りで作業していくしか無いんだけどね。
▲アブノーマリティの情報画面 ちなみに各アブノーマリティにフレーバーストーリーが書かれておりそちらも面白い
アブノーマリティから抽出したエネルギーを使えばそのアブノーマリティ自身の情報を開放していく事も出来る。これを利用して、どんどん作業を安定させていくのだ。
このゲームは情報が力なのだ。
是非とも、攻略情報を調べたりせず自力で情報を得ていく楽しみを感じて欲しい。
そんな事言っても情報がない状態で作業しても死ぬしか無いじゃない!というのはごもっともな意見だが、このゲームはそれを前提に作られており、「その日の最初からやり直す」「5日おきのチェックポイントからやり直す」「1日目からやり直す」という豊富なやり直し手段がある。この内5日おきのチェックポイントから、或いは1日目からやり直す場合はその時点でのアブノーマリティの情報開示状態と抽出したEGO装備は全て保持した状態でやり直せるため、やり直す程にちゃんと強くなった状態でゲームを進められる。
ちなみにこのゲームは無限に続く訳ではなく、ちゃんとストーリーがあり終わりが存在する。ラスト直前ではこのゲームに「高難易度」というタグが付いている理由を思い知らされる事になるだろうが…。是非とも最後までプレイして欲しい。私はこのゲームの世界観も大好きである。
時間がかかるゲームではあるので、順当に進んでもクリアまで50時間以上は掛かるだろうか。それ以上は管理人の手腕が問われる所だろう。
2020/08/07現在、このゲームの直接的な続編に当たる【Library of Ruina】というゲームがアーリーアクセスで販売中である。ゲームシステムは全く異なるゲームになっているが、同一の世界観、直後の時間軸となっているのでこちらも合わせてオススメである。Lobotomy Corporationを先にクリアしてからプレイして欲しいが。こちらもそのうち紹介する。
Lobotomy CorporationはSteamにて2570円で配信中だ。8/10まで半額の様なので興味がある人には今がオススメ。